「華氏911」

水曜日に上野で見た。

愛国者法を街宣車で読み上げてまわっているシーンは笑ったが、それ以外では意外なほどお笑いは少なかった。内容はもちろん反ブッシュに偏向しているわけだが、右翼や左翼などの狂信者に特有なある種の「異臭」はとくに感じなかった。このテの狂信者は一般にあまり頭はよくないので自らの臭いを消そうとしても決して完全に消し去ることはできないのだが、マイケル・ムーアは狂信者ではないのか、狂信者であっても極めて頭がよいのか。

しかし現在のイラク情勢の責任の半分はブッシュにあるがもう半分はイラク人自身(というかアラブ社会とイスラムそのもの)にあるわけで、その点で同情も半分になってしまうのだ。基本的に池内恵の言っていることは正しいと思う。